人的資本



基本的な考え方

マツダグループは「最大の経営資源は人である」と考えており、どこよりも「人」がいきいきしている企業を目指しています。「人と共に創る」という考えのもと、人種・国籍・信条・性別・社会的身分・門地・年齢・精神もしくは身体の障害・性的指向・性自認など、さまざまな背景を持った従業員の多様性を尊重します。また、働き方・処遇・働く環境改善を含めた取り組みを行い、従業員のモチベーションの向上と全体最適の視点による業務の効率化を推進していきます。

そして、成長・雇用・分配の好循環を回す観点から、雇用を維持しつつ、成長による成果をステークホルダーに還元するとともに、従業員への持続的な還元にもつなげていきます。具体的には、雇用の安定、生活の質の向上、人材育成の観点から、会社の現状を考慮し、柔軟に賃金の引き上げを含めた従業員への還元を行っていきます。還元の一つとして、処遇改善だけでなく、教育を含めた人への投資も実行中であり、その一例として、「デジタル人材」育成投資に取り組んでいます。今後も、企業の成長につながる能力開発支援をはじめとする投資を進め、従業員の活躍や成長を後押ししていきます。

ひとづくりの想いと目指す姿

想い:「いきいき」とする従業員

従業員一人ひとりがエネルギーに満ち溢れ、創造・成長・多様性・共感といったポジティブな感情とそこから生まれた理想を全員で納得いくまで議論し、一気通貫で行動すること、これが人材活躍の最大化であり、マツダの成長につながると信じています。

目指す姿:社外とも「いきいき」を共創できる従業員

「PURPOSE」である「前向きに今日を生きる人の輪を広げる」の実現のために、マツダは、すべての従業員が「ものづくり」や「つながりづくり」などの事業活動を通して、お客さまをはじめとしたマツダと関連するすべての人に歓びや感動を通していきいきを届けたいと考えています。そのためには、世の中の当たり前やお客さまからの期待をしっかりと理解したうえで、それを超え「そこまでやるか」と言っていただける価値を提供したい、という想いをもった人材の育成がこれまで以上に必要です。具体的には、従業員一人ひとりがいきいきとしていることを基本に、さまざまなステークホルダーの意見や要望を聞き、自分発で「自分たちにできることは何か」を考え、自由闊達に意見交換した上で目標に向かって挑戦していく風土づくりが重要です。

そこで、従業員とステークホルダー全員の知恵と工夫を集結し、学び合い、高め合うこと、すなわちMazda Wayの一つである「共育」の輪をより広くしていくことが不可欠と考えています。「ものづくり」、「つながりづくり」においては、「ひと」を中心にして取り組みを進めていますが、「ひとづくり」では、それに加え、上記の企業風土醸成の土台となる「ひとを大切に想える心」を大事にしていきたいと考えています。

取り組み

人材活躍の最大化

マツダは全ての従業員が相互理解・相互信頼のもと、いきいきと活躍することで、新しい価値が創造されると考えています。いきいきと活躍している状態である「人材活躍の最大化」に向けて5本の柱を立てて、それぞれの柱ごとに施策を立案、実行しています。企業の成長につながる、従業員の能力開発支援をはじめとし、従業員の活躍や成長を後押ししていきます。

人材活躍の最大化に向けた5本の柱

マネジメントの活躍

マネジメントがメンバー一人ひとりと向き合い、成長と活躍を引き出す役割を遂行できるような環境づくりが、人材活躍最大化の基盤の一つです。マツダは、マネジメントの役割責任を定義し、「マネジメントハンドブック」にまとめて展開すると同時に、全幹部社員を対象に役割研修を実施し認知・理解を促進しています。


マネジメント支援プログラム

マネジメント支援プログラムは、マネジメント全員が職場一体型で約6カ月間かけて、マネジメントの役割を学び、実践するプログラムです。プログラム期間中には、「対話の質の向上」を狙う意図的な働きかけを行います。そして、本部長・部長へのコーチングと、ミドルマネジメント層の本音対話から得た気づきを起点に、縦横のつながりを生み、「人の側面」を通じて、自職場の課題解決を行います。

 

【2023年度実績】

・マネジメント支援プログラム実施部門数:3本部、9部門(2023年4月~2023年12月)

 

※ マツダ単体の取り組み。


人材開発委員会

マツダでは、各業務領域でグローバルにビジネスをリードする人材の中長期的な育成や最適な配置・活用を目指し、人材交流・育成プランについて、マツダとグループ会社のトップマネジメントが協議し決定しています。

 

※ 人材開発委員会は、国内・海外グローバル拠点まで対象範囲に含む「PDC1」、マツダ単体の幹部社員を対象とする「PDC2」、PDC1・PDC2を除くマツダ単体従業員を対象とする「PDC3」の委員会で構成されている。

風通しの良い風土づくり

マツダの「ひとづくり」の土台は、「良いコミュニケーション」です。互いを信頼し、助け合い、寄り添い合う姿勢があっての本気・本音の対話が、はじめて良いコミュニケーションを成立させます。マツダは、従業員同士の相互理解、相互信頼、相互支援を実現するために、本音で相談できる風通しの良い風土づくりを進めています。

対話の推進

組織風土改革への取り組み

マツダは、トップダウンの組織文化を「現場に光を当て上位職が現場を支える文化」へ変革するための取り組みを2023年3月以降開始しています。この取り組みを通じて、従業員一人ひとりがいきいきと働ける組織風土を醸成し、全社の風土改革を進めます。

BLUEPRINT

マツダは、すべての役員・社員が参画する風土変革プログラム「BLUEPRINT」を展開し、役員・社員が一緒になって働きやすい職場作りを進めています。この取り組みは、社員一人ひとりがお客さまや共に働く仲間の感情に思いを至らせ、それを起点に行動することが当たり前の組織になることを目指しており、先行して欧州、北米の拠点で実施し成果を上げてきたものです。安心感がある職場での対話の中から前例にとらわれない多様なアイデアが生まれ、それらがすべての社員の能力発揮につながることでビジネスを成長させつづけることを目的としています。

幹部対話

マツダは、以下を目的として、経営陣から幹部社員に向けた対話を開催しています。

■ コロナ禍で実施した業務棚卸・プロセス改善を一過性のものとせず、対話強化の取り組みを重ねることにより、本取り組みをマツダの風土の強みとする(=Mazda Way強化)。

■ 会社メッセージ、公表・報道などに伴う不安・心配事・疑問に対して会社見解を示す。そして、対話を重ねることにより、その不安・疑問などを緩和し、やれること・やるべきことに集中する。

 

【2023年度実績】

・幹部対話開催回数:計5回

グローバル社員意識調査

マツダグループは、従業員の働くことに対する意欲と、それをサポートする環境を把握し、改善につなげるため、継続的に従業員の意識調査を実施しています。調査結果はマツダおよび国内・海外グループ会社のトップマネジメントにフィードバックし、主要な内容は従業員に公開しています。また、組織ごとの個別結果は各部門、各社のマネジメント層にフィードバックし、改善計画の立案を促してPDCAを回しています。
 

社会データ(グローバル社員意識調査 肯定回答率)

人事制度改革

定年の延長

マツダは、定年制度を見直し、2022年4月より段階的に定年年齢を引き上げ、最終的に2030年度には65歳まで定年を延長する計画です。それに伴い、定年後再雇用制度の見直し、選択定年制の導入を行いました。今回の施策実施を通して、年齢にかかわらず、全世代の社員一人ひとりが持てる力を最大限に発揮し、やりがいを持っていきいきと活躍・貢献し続けることができる制度としました。ベテラン従業員が培ってきた経験・能力・スキルを活かし、社内だけでなく地域・社会へと活躍・貢献の場を広げていくことを目指しています。また、60歳を節目に、職場の上司と現在の業務や今後のキャリアについて対話を重ねる中で、自律的なキャリア形成・選択をサポートできる環境についても、整備しています。

 

※ マツダ単体の取り組み。

リモートワーク制度の導入

マツダは、新型コロナウイルス感染症対策を契機とした新しい働き方の一環として、従来の在宅勤務制度を見直し、2020年10月からリモートワーク制度を導入しています。組織・職場のパフォーマンス最大化を実現する働き方として、出社とリモートワークをうまく組み合わせて働くことで、効率的でパフォーマンスの高い働き方を実現することを目指しています。

 

※ マツダ単体の取り組み。

育成改革

育成変革のコンセプトは、自律、成長、支援です。従業員一人ひとりの人生において、マツダでの仕事が笑顔輝く舞台となるように、より一層、従業員一人ひとりの多様性が尊重されるとともに、従業員が成長し、活躍できる職場と学びの環境に変革していきたいと考えています。

デジタル・IT人材育成に関する取り組み※1

マツダは、AIを使いこなせる「デジタル人材」の全社的育成へ投資を行い、企業としてのデジタルリテラシーを高めていきます。2025年までに間接社員全員がAIやITを使いこなせる一定以上の能力を持ち、さらに高度なAI活用が担えるように、株式会社Aidemyのプログラムを活用するとともに、さまざまなパートナー※2と共に変革を進めています。ツール活用のみならず業務プロセスの再評価や再定義を通じ、2030年には生産性の倍増を狙い、より付加価値が高くなる仕事へのシフトを進めていきます。

 

※1 マツダ単体の取り組み。

※2 Udacity, Inc.、Secondmind Ltd.など。

マツダ・ビジネスリーダー開発(MBLD)

MBLDは、トップマネジメントの想いを全社員で共有し、意見をぶつけ合いながら、どのようにビジネスを進めていくかを考えていくマツダならではのビジネスミーティングです。2023年度は国内外の本部長クラス以上のマネジメントが参加し、「2030 VISION」に対して「今私たちはどこにいるのか」を確認し、「どうしたら実現できるのか」の問いを立て、さまざまな課題、取り組みの方向性を議論しました。今後、全社員のMBLDへの主体的参画を通じて理解と実践を促進し、意識と行動の変革につなげていきます。

 

【2023年度実績】

・MBLD参加社員数:159名(2023年6月開催)

採用改革

マツダは、採用環境が厳しくなっていく中で、マツダの目指す方向に共感いただき、「選ばれる」採用活動へと変革を行っています。キャリア採用では首都圏での採用活動を強化し、ワークショップや説明会などの活動を実施するとともに、特に高度専門人材のニーズの高い領域については、勤務地にとらわれない働き方も可能としています。新卒採用では夏季・冬季のインターンシップを実施し、マツダで働く魅力を訴求しています。

グローバルでの雇用維持と採用活動

マツダグループは、地域の特性を踏まえた採用活動を展開し、必要な人材を確保しています。

生産拠点に関しては、地域経済への影響が特に大きいことを踏まえ、適切な雇用の維持・管理に努めています。国内においては、広島県と山口県にある国内生産拠点における生産台数と、それに関連する雇用を維持しています。海外においては、メキシコ・タイなどにおける稼働率向上、および米国のマツダ・トヨタ・マニュファクチャリング(MTM)の操業開始にあたり、各国・地域の労働慣行に適した形で雇用維持・採用活動を進めています。

製造領域の期間社員の正社員登用制度と組合員化

マツダは、期間社員が充実して働くことができる職場を実現するための取り組みを継続的に進めています。具体的には、勤務期間が半年以上の期間社員を対象とした正社員登用制度を設けています。また、マツダ労働組合も、6カ月以上勤務し、契約更新した期間社員を組合員化するなど、さまざまな立場の従業員が一体感をもち、いきいきと働くことができる環境整備を行っています。

 

※ マツダ単体の取り組み。

マツダ工業技術短期大学校(マツダ短大)

マツダ短大は、マツダのものづくりの中核を担う人材を育成するため、高校新卒者および社内選抜者を対象に設立された企業内大学校で、厚生労働省の認定校です。2年間教育を受けた修了生は、開発領域から生産領域まで、さまざまなクルマづくりの現場に配属され、活躍しています。

 

【2023年度実績】

  • 在校生総数:98名、うちグループ企業やサプライヤーからの入学生11名(2024年3月15日時点)
  • 修了生総数(在籍者):1,563名(1988年4月~2023年8月)

 

※ マツダ単体の取り組み。

基盤となるひとづくり

マツダは、人材活躍の最大化に向け、共通の価値観に基づく組織風土づくりや、従業員の成長と活躍を支援しています。そして、最適な仕事や環境を提供する人事制度、グローバルでの人材育成施策、ダイバーシティの推進などにより、基盤となるひとづくりを推進しています。

Mazda Way

マツダは、2008年度に、これまでマツダで受け継がれてきた基本的な考え方や価値観を7つに集約し、仕事を進める上で大切にすべき考え方を「Mazda Way」としてまとめました。「Mazda Way」に基づく取り組み行動を「コンピテンシー評価」の評価項目として活用しています。また、創立100周年を機に「Mazda Way」の原点である歴史を社員全員で振り返る場を設けました。今後も、全員が「Mazda Way」を自然と実践できるよう、取り組みを推進していきます。

Mazda Way 7つの考え方

■ 誠実

私たちは、お客様、社会、そして仕事に対して誠実であり続けます。

■ 基本・着実

私たちは、基本に忠実に、地道で着実に仕事をすすめます。

■ 継続的改善

私たちは、知恵と工夫で継続的な改善に取り組みます。

■ 挑戦

私たちは、高い目標を掲げ、その実現に向けて挑戦します。

■ 自分発

私たちは、自分発で考え、行動します。

■ 共育(ともいく)

私たちは、成長と活躍に向けて、自ら学び、自ら教え合います。

■ ONE MAZDA

私たちは、常にグローバルにOne Mazdaの視点で考え、行動します。

社員一人ひとりの成長と活躍を支援する人事制度

マツダは、社員一人ひとりが最大限の力を発揮できるようにその成長と活躍を支援し、最適な仕事や環境を提供する人事制度「とびうお※1」を運用しています。具体的には、社員の意見を反映した3つの柱である「選択と自己実現」、「ワークライフバランスの促進」、「人・仕事・処遇の最適なマッチング」に基づき、人事施策を展開しています。

「とびうお」3つの柱

選択と自己実現

マツダは、社員一人ひとりが成長・活躍の目標を持ち、その実現に向けて主体的に最大限の力を発揮することで、会社としての大きな成果につながるようにさまざまな機会を提供しています。マツダと国内・海外のグループ会社が目標を共有し、国や地域にかかわらず同品質の生産、販売ができるよう、職種や役職に応じたさまざまなキャリア開発・スキルアップの教育・研修を実施しています。

ワークライフバランスの促進

マツダは、多様な価値観やライフスタイルを持つ社員が、プライベートと会社生活とを両立させ、いきいきと活躍できるようにワークライフバランスの促進、充実に取り組んでいます。

■ ワークライフバランス諸施策の理解促進:役割研修のプログラムに取り入れることや、社内イントラネット上にライフイベントに応じた会社支援施策の解説を掲載。

■ 働き方の規定内容の見直し:新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、リモートワークの条件を緩和するなど、社会環境の変化に合わせて実施。

■ 時間外労働削減への取り組み:業務の効率化を進めることにより、意識的に長時間労働の改善を図ることを目的に、2007年から間接部門を対象に、定時退社日や消灯時刻の設定などの取り組みを実施。

人・仕事・処遇の最適なマッチング

マツダは、社員一人ひとりが自分の仕事の成果や能力に対する評価を理解し、成長と活躍に見合った処遇を受けていることを実感できる仕組みを整備しています。具体的には、2003年より、性別・年齢・国籍・勤続年数などにとらわれることなく「職能の習得レベル(技能系・医務系)」や「仕事のレベル(事務・技術系)」に応じて等級を格付け、社員一人ひとりの実績をダイレクトに「本給」や「賞与」に反映する仕組みに変更し、現在もこれを継続しています。

賃金は国内・海外共に、最低賃金などを定めた現地の法令を順守しています。加えて、雇用の安定、生活の質の向上、人材育成の観点から、会社の現状や社会の動きを考慮し、決定しています。

 

※ マツダ単体の取り組み。

ワークライフバランスとダイバーシティ推進に向けた主な施策(2024年4月30日時点)

施策名 施策概要 開始時期
母性保護休暇 妊娠中の女性社員が、つわりや体調不良などにより就業が困難な場合に、必要な期間の休暇を取得できる制度。 2008年 8月
育児休暇 出産や育児のため、連続5労働日の休暇が取得できる制度。本人もしくは配偶者の妊娠期間中から取得が可能。 2008年 8月*1
出生時育児休職 子の出生後8週間以内に4週間までの育児休職を取得できる制度 (通称:産後パパ育休)。 2022年 10月
育児休職 子が満3歳に達するまで育児のために取得できる休職制度。分割取得も可能。(法定 : 当該子が1歳に達するまで) 1991年 1月
法定看護休暇 未就学の子を看護するために、当該子が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は1年間につき10日を限度に休暇を取得できる制度。 2020年 1月
育児・介護に関わる勤務特例措置 介護や小学校6学年修了までの育児のため、短時間勤務や夜勤・時間外勤務免除などが受けられる制度。(短時間勤務の法定:当該子が3歳に達するまで) 1999年 4月
法定介護休暇 要介護状態にある親族の介護その他の世話をするために、当該親族が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は1年間につき10日を限度に休暇を取得できる制度。 2020年 1月
介護休職 要介護状態にある親族を介護するための休職制度(最長1年)。(法定 : 当該対象家族につき通算93日まで) 1992年 1月
リモートワーク 業務の効率的な遂行とワークライフバランス支援を目的に、出社せず自宅等で勤務することができるリモートワーク制度を設置。新型コロナウイルス感染防止対策を契機に、2020年10月に従前の在宅勤務制度を拡充したもの。リモートワーク場所や出社頻度に関する制約はなく、間接社員の多くが、出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークを実施。
終日リモートワークをした場合の費用補助として200円/日の手当を支給。
2020年 10月*1
ハートフル休暇 親族の看護/要介護状態の親族の介護・ボランティア・子の学校行事・不妊治療・被災した親族の災害救助や支援活動を目的として取得できる休暇制度。
「ボランティア」は以下の活動を対象とする。  ※但し、特定の政治・宗教に関連する活動は除く。
・社会福祉(児童福祉、高齢者福祉、障がい者福祉など) ・環境保全(森林保護、リサイクル活動など)
・地域との交流、協力(地域行事への参加、子ども会活動への協力、防犯活動など)
・国際交流(ホームステイ受入、通訳など) ・災害救助
・健康、医療ボランティア(健康指導、ドナー活動など) ・スポーツ活動支援(競技指導、大会運営など)
・ボランティア活動に有益な資格、技術、知識の習得
2008年 8月*1
社内保育施設「わくわくキッズ園」 子育て中の社員のための、未就学児童向け社内保育施設。看護師が常駐しており、体調不良児の保育も可能。 2002年 4月
キャリア開発休職 将来的なキャリア向上を目指し、学校などに通学するため、3年を限度に休職を可能とする制度。 2003年 10月
赴任同行休職 転勤する配偶者に同行するため、一定期間を休職扱いとし、キャリアの継続を可能にする制度。 2003年 10月
再雇用制度 結婚・育児・介護などで退職した復帰意欲のある元社員を対象に、再入社の機会を提供する制度。 2008年 8月
ワークライフに関わる勤務特例措置 キャリア開発・赴任同行・家族都合などの事情がある場合、短時間勤務などの勤務特例措置の適用を可能とする制度。社員のワークライフバランス向上および、キャリア形成・継続支援につなげる。 2024年4月
社員のボランティア活動を支援する福利厚生プログラム マツダ ・ フレックスベネフィット*2の中で、社員のボランティア活動の活動費に対してポイントを申請できる。 2001年 10月
年次有給休暇 労使で、業務の効率化・平準化を協力して推し進め、自分発で有給休暇の計画的な取得が実現できる環境を整備している(半日単位で取得可)。 継続実施

*1 開始時期以前は別制度で運用。

*2 選択型の福利厚生制度。あらかじめ定められたポイントの範囲内で社員個人が選んだ福利厚生メニューの補助が受けられる仕組み。

主な教育・研修制度

教育・研修制度 開催頻度等 対象 目的 研修概要
マツダ・ビジネスリーダー開発(MBLD) 年1回 国内・海外の全グループ社員 ・トップマネジメントの意思伝達
・全階層における、全社的視点を持ったビジネスリーダーの育成
・企業文化・風土の変革
・経営課題や将来の方向性などに関して、マネジメントからのメッセージ発信、および全社員の主体的参画を通じた理解と実践の促進。2000年よに開始し、2012年度から毎年「ブランド価値経営」をテーマとして実施。
グローバルビジネスリーダープログラム 随時 国内・海外のマツダグループから選ばれた社員 リーダーシップ、視野拡大、戦略構想力を高め、グローバルビジネスをリードする次世代の経営者候補の育成 ・経営トップとのコミュニケーション、チームによる経営課題への取り組みなどの実践的な活動。2015年度に開始
グローバル生産拠点人材育成プログラム 随時 海外生産拠点のマネジメント、技能系社員 海外生産拠点従業員への各階層基礎教育 ・マネジメント研修
・監督者教育
・三役研修(生産・保全・改善)
・技能教育
・からくり改善研修
階層別研修*1 随時 事務・技術系社員 各階層の役割を再認識して、組織力の向上に向け、自分がどのように活躍できるかを考える ・新入社員研修
・3年目研修
・等級6研修
・マネージャー・チーム長向け研修
・部長研修
各研修共に、異なる部門メンバーによるグループディスカッションを通して意識改革を図る
役割研修*1 新任時 新任幹部社員、新任等級5(係長級)社員 管理者としての「自覚、責任感の醸成」「全社的視点の習得」を促し、役割意識の転換を図る Mazda Way、サステナビリティ、コンプライアンス、内部統制、労務管理、人権、安全健康など
技能系リーダー研修*1 随時 職長・職長補佐・班長候補者 各階層のリーダーとして、職場の業務遂行に必要な課題認識力、問題解決力、管理改善手法、リーダーシップ力などを養う ・スーパーリーダー研修
・シニアリーダー研修
・チームリーダー研修
・ジュニアリーダー研修
技能五輪教育訓練*1 2年間/28名 社内から選抜された21歳未満の技能系社員 ・若手技能者の計画的な育成
・県・全国・世界の技能五輪競技大会への派遣選手の養成

技能五輪競技大会出場のための専門技能教育を実施

【2023年度実績】
・曲げ板金 敢闘賞1名
・車体塗装 銅メダル1名 敢闘賞 1名

卓越技能者養成コース*1*2 随時 社内熟練技能者の中から選抜 卓越技能者の高度な技能の継承。「ものづくり」の核となる
高度な技(わざ)の維持・確保

・1名の伝承者が継承者2名に対して、2年間をかけて、教育訓練を実施
・伝承を終え、継承者を育てたと認定された者(技能マイスター)には、マイスターバッジを授与

【1996年からの累計】
・卓越技能者養成コース修了者140名
・技能マイスター70名
・ものづくりマイスター21名
・ひろしまやまぐちマイスター32名
・広島県優秀技能者22名
・現代の名工19名
・黄綬褒章受章者18名

アーク溶接技術教育訓練*1 随時 溶接技能者 ・県や全国大会への派遣選手の養成
・技能者として個人の成長やマツダの技能伝承、水準向上

・溶接競技の全国大会出場のための専門技能教育を実施
・1982年から開講

【開講からの累計】
・全国大会優勝者12名
・入賞者40名

*1 マツダ単体の取り組み。

*2 鋳物鋳鉄、ダイキャスト、鋳造、粉末合金、熱処理、機械加工、エンジン組立、車軸組立、ミッション組立、プレス、車体、塗装、車両組立の13分野に関し「残すべき24の伝承技能」を選定し、技能を伝承。

「コンピテンシー評価」制度

マツダは、年1回、事務・技術系社員を対象に「仕事への取り組み行動」について「コンピテンシー評価」を実施しています。「Mazda Way7つの考え方」に基づいて、社員に期待される仕事への取り組み行動(コンピテンシー評価項目)に対して、自分自身、および上司、さらに管理職以上は部下、同僚・関係先から見た客観的評価(360度評価)を行います。その結果は、キャリアミーティングにおいて上司からフィードバックされ、成長目標や今後取り組むべき課題について話し合いを行います。「コンピテンシー評価」は社員の成長と活躍を支援するツールとして活用するとともに、全社における人材の適正配置の参考情報としても活用しています。

 

※ マツダ単体の取り組み。

キャリアチャレンジ(社内公募)制度

マツダは、社員を対象としたキャリアチャレンジ制度として、会社が必要とする職務経験やスキルの要件を公開し、その仕事にチャレンジしたい人を募集する「社内公募」制度を実施しています。「公募説明会」では、応募検討者がオンラインで多数参加し、さまざまな募集部門と活発に情報交換する場となっています。毎回多くの応募があり、社員自身が自らのキャリアを考える機会として、今後も定期的に実施していきます。

 

※ マツダ単体の取り組み。