マツダでは、人は最も重要な資本であるという考えの下、従業員一人ひとりの成長と多様性を尊重し、創造性を発揮できる環境を整備しています。そのためには、性別、障害の有無、年齢、国籍だけでなく、経験や価値観など深層的な違いも受容し、多様な従業員一人ひとりがいきいきと共創し合える職場環境を作り、組織としての創造性を高めることが重要と考えています。
ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)
基本的な考え方
目標
女性活躍と男性育児休職取得の推進
2024年3月末時点のマツダ単体での女性社員比率は10.3%、女性管理職比率は4.3%です。グローバルで俯瞰すると、特に日本では女性の活躍機会に課題があると認識しており、日本を対象に指標を設定しています。また、男性社員の育児休職制度(産後パパ育休含む)の取得率についても指標を定めて促進し、多様な価値観の受容を図っています。なお、2024年1月には、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」および「次世代育成支援対策推進法」に基づき、事業主行動計画の届け出を行いました※。
【目標】
女性管理職数:2024年度80人、2025年度100人
男性育児休職(産後パパ育休含む)取得率:2024年度60%、2025年度70%
取り組み(多様な人材の活躍)
女性活躍の推進※
女性のさらなる活躍に向けての1stステップとして、女性管理職および候補の育成を推進し、マネジメント層の多様化に取り組んでいます。具体的な活動として、管理職候補となる女性社員の個別育成計画の策定・推進や、女性社員とその上司を対象としたキャリア実現のための研修、社外で活躍する女性マネジメントとの交流などを実施しています。
【2023年度実績】
・女性管理職数:71名(2014年度比約3倍)
※ マツダ単体の取り組み。
男性の育児参画促進
男性の育児については、2022年10月施行の改正育児・介護休業法に伴い、子どもの出生後8週間を対象とした出生時育児休職(通称 産後パパ育休)を導入しました。取得促進のためには、その決め手となるきっかけづくりが必要と考え、取得者の事例紹介を進めています。
【2023年度実績】
・男性育児休職取得率:54.4%
障がい者雇用および障がい者の活躍推進
マツダは障害のある人を安定的かつ継続的に採用し、一人ひとりがその能力を最大限に発揮できるように相談窓口「フィジカルチャレンジサポートデスク※1」を設置し、就労環境の整備などのさまざまな相談事項に対応しています。また、聴覚に障害がある人への情報保障を充実させるため、手話通訳士が2名在籍しています(2024年3月末時点)。2013年度には広島県より「あいサポート企業・団体※2」としての認定を受け、障害の有無にかかわらず、誰もが暮らしやすい共生社会の実現に向けた運動に参加しています。また2014年度より「特別支援学校就職サポート隊ひろしま※3」に登録し、知的障害がある学生のインターンシップの実施や採用などについて地域と連携し、障害がある人の就労促進を続けています。その結果、障害のある社員のうち、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構より優秀勤労障がい者表彰を受賞するメンバーも複数在籍しています。
マツダは、障がい者の活躍推進についても取り組みを進めており、2021年1月、「The Valuable 500」に加盟しました。「The Valuable 500」は、2019年1月の世界経済フォーラムの年次総会で発足し、障がい者がビジネス、社会、経済にもたらす潜在的な価値を発揮できるような改革をビジネスリーダーが起こすことを目的としています。マツダはこの趣旨に賛同し、障害がある方々と共創しながら取り組みを推進・強化していきます。
※1 マツダ単体の取り組み。
※2 従業員などを対象として、テキスト「障害を知り、共に生きる」を読むことを推奨することやあいサポーター研修などに取り組む企業・団体を認定。
※3 企業と県が連携・協力し、特別支援学校生徒の就労促進を図る制度。


ベテラン従業員の活躍
マツダは、年齢にかかわらず、全世代の従業員一人ひとりが持てる力を最大限に発揮し、やりがいを持っていきいきと活躍・貢献し続けることができるように、定年後再雇用制度の見直し、選択定年制の導入を行いました。
取り組み
(自分らしく働ける企業風土の醸成と制度の充実)
性的マイノリティ(LGBTQ+)
マツダは、性の在り方にかかわらず、全従業員がありのままの自分でいきいきと会社生活を送り能力を発揮できるよう、性的指向や性自認に関するハラスメント(SOGI※ハラスメント)を未然に防ぐため今後も取り組みを進めていきます。
※ SOGI は性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字をとった略称。
組織風土改革
マツダは、トップダウンの組織文化を「現場に光を当て上位職が現場を支える文化」へ変革するための取り組みを2023年3月以降開始しています。この取り組みを通じて、従業員一人ひとりがいきいきと働ける組織風土を醸成し、全社の風土改革を進めます。
ダイバーシティ推進に向けた施策
マツダは、多様な価値観やライフスタイルを持つ社員が、プライベートと会社生活とを両立させ、いきいきと活躍できるようにワークライフバランスの促進、充実に取り組んでいます。