マツダは、経済産業省が開催している「自動車産業におけるモデル利用のあり方に関する研究会」に、2015年11月の研究会発足当時から参画しています。自動車の先行開発・性能評価のプロセスをバーチャルシミュレーションで行う開発手法「モデルベース開発(MBD)」の普及を目的として、他の自動車メーカー・部品メーカーと共に取り組みを進めています。
2018年4月には、マツダは産学官共同戦略的プロジェクトの方針「SURIAWASE2.0※1の深化」に合意し、MBDの深化・協調領域の拡大などを実現するための取り組みを継続することを発表しました。また、これまでの研究会活動で企業間のモデル流通を円滑に行うためのガイドラインを策定し、2018年12月には、本研究会と国際標準化準備団体ProSTEP iViP※2とDX推進団体SystemX※3が共同でこのガイドラインを日本発の国際ルールとして世界に公表しました。本研究会は2021年3月で活動を終了し、その成果を引き継ぐ形で、2021年9月にMBD技術を全国の自動車産業に広く普及するための組織である「MBD推進センター(JAMBE)」が、民間企業10社が運営会員となって設立され、その後2023年3月に一般社団法人化されました。マツダも運営会員の一員として参画しており、マツダはマツダデジタルイノベーション(MDI)を通して培ってきたバーチャルシミュレーションや独自のMBDに関する知見を活かし日本の自動車産業全体の国際競争力を高めるための活動に貢献しています。
【2023年度実績】
・JAMBEへの参加企業数:171社/団体(2024年4月末時点)
※1「 SURIAWASE2.0」は、経済産業省が自動車産業の国際競争力をより高めるため、2015年11月に「自動車産業におけるモデル利用のあり方に関する研究会」を設置し、日本のサプライチェーン全体で、企業間のすりあわせ開発を、実機を用いずバーチャル・シミュレーションで行う手法(MBD)により高度化を進める構想。
※2 ドイツに本拠を置く、国際標準化団体。欧米日の自動車会社を中心に航空会社、ソフトウエア会社など185社が加盟しており、CADやMBDに関する国際ルールの整備と普及活動を行っている。
※3 フランスに本部を置くDX推進研究機関