CEOメッセージ


代表取締役社長兼CEO毛籠勝弘の写真
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時代に適応した「走る歓び」で、お客さまの「生きる歓び」を創造し、サステナブルな社会の実現に貢献します

自動車業界は100年に一度の大変革期を迎えています。マツダは、ブランド価値経営を一貫して推進し、未来の社会に生きる人々に必要とされる会社となるため、2023年に私たちグループが存在する意義や目的を明確にし、ゴールに向かうための道標となる北極星として企業理念を策定しました。その中の「前向きに今日を生きる人の輪を広げる」というPURPOSE実現のため、時代に適応しながら、お客さまにとって動くことへの感動体験である「走る歓び」の価値を「生きる歓び」にまで広げることで、人々の生活をより豊かにし、サステナブルな社会の実現に貢献したいと考えています。

 

そのマイルストーンとして、2030年までの目指す姿である2030 VISIONを掲げ、その実現のために「地球温暖化抑制への取り組み」、「安全・安心なクルマ社会の実現」、「マツダ独自の価値創造」の3つを中心とした2030経営方針を推進しています。加えて、持続可能な社会の実現に向けさらなる貢献に取り組むため、サステナビリティ推進体制の見直しを進めています。

環境

「地球温暖化抑制への取り組み」を最重要課題と捉え、カーボンニュートラル実現と電動化の推進に注力しています。「2050年サプライチェーン全体でのカーボンニュートラル」達成を掲げ「2035年グローバル自社工場でのカーボンニュートラル」の実現を目指しています。そのマイルストーンとして、国内自社工場等でのCO₂排出量を2023年度末時点の22%削減から2030年度までに69%削減(どちらも2013年度比)の中間目標を設定しています。

 

電動化の取り組みについては、地域のエネルギー源や規制に応じて多様なソリューションを提供し、より多くのお客さまに低CO₂排出ソリューションを選んでいただけるようにすることが実質的なCO₂排出総量の引き下げに有効であると考え、自社の技術資産を活用し、高効率な内燃機関と電動化デバイスを組み合わせた「マルチソリューション」のアプローチで取り組んでいます。2024年には、急速に電動化が進む中国において、新型電動車「MAZDA EZ-6」を公開し、中国市場での電動化商品ラインアップを拡充します。

社会

「安全・安心なクルマ社会の実現」は極めて重要な課題です。技術開発と地域・社会との連携により、「死亡事故ゼロ」を目指して安全・安心な社会づくりに貢献していきます。その実現のために、人の研究に基づいた高度運転支援技術の開発を継続しており、ドライバー異常時対応システム(DEA)などの様々な先進安全技術を搭載したラージ商品の充実を図っています。

 

人は最も重要な資本であり、各人の能力向上とその成長の総和が会社の成長の源泉であると考えています。また、カーボンニュートラルや電動化などの大きな変化を乗り越える最も重要なリソースも人だと考えています。マツダのひとづくりの原点はMazda Wayにあります。これは、創立以来培ってきた仕事の進め方(=行動指針)をまとめたものです。これにより、従業員が個性を発揮しつつも組織としての軸をぶらすことなく、次世代に確実に伝承していけるようにしています。行動指針としてのMazda Wayを大切にしながら、従業員一人ひとりの成長と多様性を尊重し、より一層相手の感情を意識した行動をとることを目指します。そのため2023年には組織風土改革プログラムとして「BLUEPRINT」を全間接従業員約11,000名に実施し、今後は直接従業員向けにも展開していきます。これにより、現場を支援する組織文化を育み、さらに創造性を発揮できる環境を整備してまいります。2023年に人権方針を制定し、社内に人権デューディリジェンスプロジェクトチームを立ち上げました。国連の「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」などの国際規範に基づき、重要な人権テーマの特定を進めています。

ガバナンス

リスクと機会が隣り合わせである大きな変化の時代に対応するために、2023年に導入したチーム経営とCXO制により、経営陣が現場に気を配りお客さまの意見を取り入れて、迅速かつ柔軟に対応してオペレーションのスピードを速めています。また、ブランド価値経営の実現に向け、経営陣の視点や行動のさらなる変革を図るため、役員報酬制度を見直しました。自己資本利益率(ROE)、従業員のエンゲージメント、顧客志向、温室効果ガス排出量削減などの評価指標を設定することで、株主価値の向上、従業員エンゲージメント向上、顧客志向の徹底、社会課題の解決など、中長期的な企業価値の向上を目指します。

 

 

マツダは、技術革新と事業運営を時代に合わせて適応させ、社会に「走る歓び」と「生きる歓び」を提供することを通して、サステナブルな社会の実現に貢献します。

 

人を中心に、多様な技術、共創する多くのパートナーの知恵と熱量を結集し、カーボンニュートラルの実現、安全・安心・自由な移動がかなう社会を目指して、日常に動くことへの感動や心のときめきを創造し、それを仲間と共有できる幸せをお届けしてまいります。

 

マツダ株式会社

代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)

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