1973年(昭和48年)の第一次オイルショックは、エジプトとシリアが、イスラエルへ先制攻撃を仕掛けるかたちで起きた第4次中東戦争を発端とした。1948~73年まで続いた中東戦争は、イスラエルと周辺アラブ諸国との抗争である。関係地域は、石油の生産・供給拠点でもあり、戦争の勃発によって石油危機が世界を巡った。石油輸出国機構(OPEC)による急激な原油価格の値上げは日本を直撃。インフレが加速し、「狂乱物価」という言葉さえ生まれた。企業の倒産や、一時帰休などが発生した。
76年にはようやく景気も回復の兆しを見せ、貿易収支は黒字に、円高による好景気もはじまる。そして、日本の自家用乗用車の普及台数は1,700万台を超え、2所帯に1台の所有へと普及し、国内の小型車の需要層は、20~30代の若い人々が中心となっていった。