CSR

トップメッセージ

人々に人生の輝きを提供し
地球・社会との共存に
挑戦し続けます


マツダ株式会社
代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)
丸本 明

トップメッセージ

2018年6月に代表取締役社長兼CEOに就任しました丸本 明です。マツダグループに関わるすべてのステークホルダーの皆さまには、日頃からご理解とご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。

まず、今年、各地で発生した自然災害により、被害を受けられた皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。平成30年7月豪雨では、私たちマツダの地元広島でも、甚大な被害が出ました。マツダは、地元の企業として、従業員のボランティア派遣や車両の提供、被災されたお取引先さまへの物資・資材の提供など、復旧に向けた取り組みを行ってまいりました。今後も地域の皆さまや、お取引先さまと一体になり、復旧・復興に向けて、支援を継続してまいります。

また、マツダは、完成検査に係る燃費および排出ガスの抜取検査についての調査を行った結果、一部の検査データの取り扱いに適正を欠いたものがあったことが判明し、国土交通省へ報告しました。当社に関係するすべてのステークホルダーの皆さまに、ご心配をおかけすることになりましたことをお詫び申し上げます。このような事案が今後発生することのないよう再発防止に努めてまいります。

全領域でビジネスの質的成長を目指し、
さらなるブランド価値向上に向けて「足場固め」を進めています

2018年3月期は、中期経営計画「構造改革ステージ2」の下、「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」を両立する魅力ある商品をお届けするとともに、全領域でビジネスの質的成長を目指し、ブランド価値のさらなる向上に向けて取り組んできました。商品面では、新型3列シートクロスオーバーSUV CX-8を日本市場に導入し、2017年12月の発売以降、計画を上回る受注を継続しています。また、幅広いお客さまに安心・安全なクルマをお届けするため、先進安全技術の拡充にも努めてまいりました。生産領域では、2017年8月に本社工場でクロスオーバー系車種の生産能力を拡大、10月には防府工場でCX-5の生産を開始するなど、世界的に高まるクロスオーバー系車種の需要に迅速に対応するため、柔軟性のある生産体制の構築を図りました。

また、2018年4月、持続的な成長に向けた基本的な取り組みの方向性として、「今年の取り組み方向性」を公表しました。マツダは、今後3年間を、2022年3月期以降の本格的成長に向けた「足場固め」の期間と位置付け、次世代技術・商品の開発・導入による商品競合力の向上や、米国を中心とした販売ネットワーク改革を加速してまいります。加えて、トヨタ自動車株式会社などとのアライアンスを推進し、米国新工場の稼働準備を進めていきます。


トヨタ自動車株式会社との業務資本提携に係る合意内容(2017年8月締結)

  • ■ 米国での完成車の生産合弁会社の設立
  • ■ 電気自動車の共同技術開発
  • ■ コネクティッド・先進安全技術を含む次世代の領域での協業
  • ■ 商品補完の拡充

詳細 http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2017/201708/170804c.pdf


技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」実現に向けた取り組みを着実に実行しています

トップメッセージ サステイナブル宣言のイメージ

2017年8月、マツダは2030年を見据えた技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を公表しました。心をワクワクさせるというクルマが本来持つ価値を信じ、ブレることなく「走る歓び」を追求し、カーライフを通じてお客さまに「人生の輝き」を提供し続けることがマツダとお客さまとの絆をより強くするーという考えの下、「走る歓び」を通じて、「地球」「社会」「人」が持つ課題を解決する考え方や道筋を策定したものが、「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」です。このビジョンの実現に向けた具体的なアクションとして次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」と次世代車両構造技術「SKYACTIV-Vehicle Architecture」、次世代デザインビジョンモデル「マツダVISION COUPE」を2017年東京モータショーでお披露目するなど、コミットメントを着実に実行しています。

一方、自動車産業を取り巻く環境も刻一刻と変化しており、マツダもその動きを注視しながら、「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を推進しています。CASE※1に代表される新しい技術やサービスの普及は、より効率的で安全かつ自由な移動を可能とし、自動車と社会の関係性に新たな価値をもたらす可能性があると期待しています。

「地球」の領域では、地球温暖化の抑制に向けたCO2の削減が最大の課題です。マツダは、クルマのライフサイクル全体でのCO2削減に向け、Well-to-Wheel視点でのCO2削減に取り組んでいます。このWell-to-Wheel視点での企業平均CO2排出量を、2050年までに2010年比で90%削減できるよう、2030年までに企業平均CO2排出量の50%削減を目標として取り組んでいます。このアプローチと目標は、温室効果ガス排出削減等のための国際枠組みである「パリ協定」や経済産業省が推進する「自動車新時代戦略会議」とも、しっかり足並みが揃っています。この目標達成のため、各地域における自動車のパワーソースの適性やエネルギー事情、電力の発電構成などを踏まえた適材適所の対応が可能となるマルチソリューションをご提供できるよう、開発を進めています。

※1 コネクティビティ技術(connected)/自動運転技術(autonomous)/シェアード・サービス(shared)/電動化技術(electric)といった新技術の総称。

Well-to-Wheel概念図のイメージ

将来においても大多数のクルマに搭載が予測される内燃機関を磨き上げながら、2030年には生産するすべての内燃機関搭載車に電動化技術を搭載する予定です。内燃機関に関しては、2030年に向けて、理想のエンジンを目指し断熱化を進めるなどさらなる改善に挑戦し、2050年のCO2削減に向けては、内燃機関の理想追求だけではなくエネルギー源そのものをカーボンニュートラルに近づけることができるよう、微細藻類から生成されるバイオ燃料など再生可能液体燃料の普及に向け、産学官連携・企業間連携などを加速していきます。一方、クリーンな発電で電力をまかなえる地域や、大気汚染抑制の規制がある地域に対しては、電気自動車(EV)などの電気駆動技術が最適な解決策と考え、マツダ独自の技術を最大限に活用して、お客さまに選んでいただける「走る歓び」にあふれたEVを商品化します。

「社会」の領域では、マツダらしい人間中心の開発哲学に基づく「安心・安全」をお届けしてまいります。いま、先進国を中心に新たな事故の要因が顕在化しています。その取り組みとして、安心・安全なクルマ社会の実現に向けて、ドライビングポジションやペダルレイアウトなどクルマの基本となる安全技術の進化はもちろん、先進安全技術の継続的な性能向上と標準装備化を進めてまいります。さらに2025年には、「Mazda Co-Pilot Concept」を具現化する自動運転技術の標準化を目指しています。また、高齢化や過疎化などに伴う不便な交通環境を要因とする社会的な課題の解決に向けて、コネクティビティ技術を活用し、クルマを使う人が過疎地での移動を支える、つまり、人と人、そして社会が繋がっていくビジネスモデルの可能性を検討していきます。

「人」の領域では、より多くのお客さまにマツダの「走る歓び」を感じていただくとともに、運転を通じた地球や社会への貢献を通じて、高揚感や達成感、心の充足を感じていただくことを目指します。「走る歓び」とは、ジェットコースターで感じるような加速感や高揚感ではありません。通勤や買物など日常のシーンで、まるで愛着のある道具を扱うかのように自分の意図通りに走り、曲がり、止まってくれる。その手応えを感じ、ずっと運転していたくなる。人間の自然な振る舞いにクルマの動きを一致させ、同乗者もクルマの動きが自然に感じられることで安心してお乗りいただける。また、見た瞬間に心を奪われ、その風景や光で表情を変える姿をずっと眺めていたくなり、そしてまた走りたくなる。このようなクルマを所有し、共に走り、共に過ごすことで得られる「心の満足」。これがマツダの目指す「走る歓び」です。いま、社会で生活する人々は、機械化や自動化により経済的な豊かさの恩恵を受けています。その一方で、体を動かす機会が減ることや、人や社会との直接的な関わりが希薄になり、ストレスを感じておられる方が増えているのではないでしょうか。私たちは、人間本来の能力を引き出し、心と体を活性化させる「人馬一体」感と、見る人の心を豊かにする「デザイン」をさらに研ぎ澄ませていきます。

こうした多岐にわたる商品・技術開発をビジネス効率と両立させていくことも重要な課題です。マツダの強みであるモデルベース開発をフルに活用することで、効率的、高品質かつ低投資での開発を行っていきます。加えて、他社と協調できる領域や戦略的に外部を活用すべき領域については、適材適所のアライアンスを最大限に活用していきます。こうした取り組みによって、自動車メーカーとして求められるマルチソリューションへの対応とビジネス効率の両立を、マツダの規模で実現することができると考えています。

CSRの取り組みを推進し、社会と共に成長・発展することを目指しています

マツダは、コーポレートビジョンの実現を通じ、社会と共に成長、発展することを目指しています。従業員一人ひとりが、マツダを取り巻く全てのステークホルダーの要望や期待に応えるよう努力しながら、日々の事業活動を通じてCSRの取り組みを推進しています。その結果、2017年9月、マツダは世界的なESG投資指標の一つである「Dow Jones Sustainability Index(以下、DJSI)※1」構成銘柄に初めて選定されました。企業の持続可能性を評価するこの銘柄に選定されたことを受けて、私たちは、マツダの取り組みの方向性が正しいものであることを再認識することができました。

また、2018年1月には、国連グローバル・コンパクト(以下UNGC)※2に署名しました。日々の事業活動を通じてCSR(企業の社会的責任)活動に取り組んでいるマツダは、UNGCが提唱する10の原則の実現に向けて今後も努力を継続します。そしてこれらの活動を通じて、持続可能な社会の発展に貢献していきます。

  • ※1 企業のESG(環境・社会・企業統治)評価を基準に銘柄選定する投資指標。米国のS&P Dow Jones Indices社とスイスのRobecoSAM社が共同開発した指標で、1999年発足の、世界で最も歴史のあるESG投資指標の一つとして投資家に認知されている。
  • ※2 各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取り組みで、現在世界約160カ国で12,000を超える企業・団体が加入しています。

真に信頼される企業へとさらに成長できるよう、誠実に取り組みます

私たちが目指すのは「マツダ車にずっと乗り続けたい」と言っていただける、お客さまと強い絆で結ばれた存在です。これを私たちは「マツダプレミアム」と呼んでいます。プレミアムというと高価格のブランドを想起されるかもしれませんが、それは私たちが目指す姿ではありません。「走る歓び」の力によってお客さまの人生を輝かせる、お客さまとの強い絆をもった世界一のクルマづくり。マツダが三輪トラックを造り始めた時代から目指しているこの「マツダプレミアム」を実現できるよう「飽くなき挑戦」を続けてまいります。

マツダは130以上の国と地域で販売を行い7カ国に生産拠点を有し、多くのステークホルダーに対して社会的責任があります。2018年6月に社長に就任して以降、責任の重さと大きな使命を感じています。ステークホルダーの皆さまとの対話を大切にしつつ、コーポレートビジョンを実現し、社会とマツダの持続的な発展を目指してまいります。マツダに関わる世界中のステークホルダーの皆さまから真に信頼される企業へとさらに成長できるよう、今後も誠実に取り組みます。そして、人々に人生の輝きを提供し、地球・社会との共存に挑戦し続けます。


平成30年7月豪雨※1にともなう支援について

マツダは、災害発生以来、地元の企業として被災された方々と被災された地域の一日も早い復旧・復興支援を最優先に、人材や物資の支援などを迅速に行っています。特に人材の支援については、ボランティア等の参加に活用できる休暇制度「ハートフル休暇」※2を見直し、従業員に災害ボランティアへの自主的な参加を推奨しています。今後も、地域の皆さまやお取引先さまなどと連携して行政や地域などによる支援活動を妨げることなく、地域の安全や交通状況などに配慮した操業・勤務を実施するとともに、早期の復旧・復興に貢献する取り組みを推進していきます。

【基本的な考え方】
  1. ①被災された方・被災地域の皆さまの復興支援を最優先します。
  2. ②生産復旧などの当社課題は、復興支援に支障を及ぼすことがないように進めていきます。そのために、地域住民の皆さま、部品や物流なども含めたお取引先さまとの連携を十分に図ります。
  3. ③被災された方・被災地域の皆様からの要請を待つのでなく、いま私たちに何ができるか枠を広げて考え、言葉にして、当社から積極的に提案していきます。
【これまでに実施した主な支援活動】( 2018年8月末時点)
  • ■人材の支援:
    • ・被災地域に医療支援※3、現場作業支援※4、事務作業支援※5など、のべ1,729人※6が支援活動に参加しました。
  • ■物資の支援:
    • ・被災地域やボランティア支援で、土のう袋(2,950袋)、飲料水など(25,617L)、軍手・手袋(1,764セット)、マスク(1,688枚)、タオル(4,840枚)、雑巾(436枚)などを提供しています。
    • ・被災地域のご要望にお応えし、社用車(のべ12台)を貸し出しています。
    • ・被災地域に、復旧活動用のトラック(10台)を8月に寄贈しました。
  • ■施設の支援:
    • ・鯛尾トレーニングセンター(安芸郡坂町)を災害ボランティアの宿泊施設として8月1日から30日まで開放しました。
  • ■義援金:
    • ・合計で1億円(広島県 8,000万円、日本赤十字社 2,000万円)を寄付※7しました。
    • ・本社ロビー(広島県安芸郡府中町)にて、たる募金を7月26日から8月31日まで実施しました(募金総額127,988円)。

<ご参考>

  • ※1 2018年7月に西日本を中心に全国的に広い範囲で記録された集中豪雨。河川の氾濫や洪水、土砂災害などの被害が発生
  • ※2 休暇手当は70%から100%支給、適用日数は10日から無制限に見直し
  • ※3 マツダ病院の医師・看護師・保健師などを実施(のべ165人)
  • ※4 屋内外の土砂・がれきなどの搬出・清掃・片付けなどを実施(のべ489人)
  • ※5 ボランティアセンターなど施設の業務サポート・希望される物資や支援等のヒアリングなど実施(のべ57人)
  • ※6 災害ボランティアに伴うハートフル休暇取得者数(のべ863人)およびマツダ親和会による無給災害ボランティア(のべ155人)を含む
  • ※7 2018年7月12日発表(http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2018/201807/180712a.pdf