MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPイメージ
MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT
MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTでは、
ベース車が持つ
デザインの美しさをレースカーとして
よりアグレッシブに表現、
Gr.3クラスの要求出力から、
かつての787Bエンジンコンセプトを踏襲、
最新のSKYACTIVテクノロジーでよみがえった
4ローターエンジンを軽量なボディに搭載し、
かつてない性能を追求しています。

ベースとなっているMAZDA RX-VISIONは
2015年の東京モーターショーで発表した
コンセプトカーです。
デザインテーマ「魂動(こどう)-
Soul of Motion」にもとづき、
マツダが考える最も美しいFRスポーツカーの
造形に挑戦するとともに、
次世代ロータリーエンジン(RE)の
「SKYACTIV-R」を搭載した、
マツダがいつか実現したい夢を表現したモデルです。

SPECIFICATIONS

全長 x 全幅 x 全高 (mm) ……… 4,590 x 2,075 x 1,120
ホイールベース (mm) ……… 2,700
前後トレッド (mm) ……… 1,720 / 1,760
車両重量 (kg) ……… 1,250
前後重量配分 ……… 48 : 52
エンジンタイプ ……… SKYACTIV-R 自然吸気4ローター・ロータリーエンジン
排気量 (cc) ……… 2,600
最高出力 (PS/rpm) ……… 570 / 9,000
最大トルク (Nm/rpm) ……… 540 / 7,500
駆動方式 ……… フロントエンジン・リヤ駆動(FR)
前後タイヤ/ホイール ……… ミシュラン 310 / 700 - 18

デザインストーリー

「MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT」は、マツダのデザイナー陣とポリフォニー・デジタルのデジタルモデラー陣の共創から生み出されました。ベースとなる「MAZDA RX-VISION」は、2016年1月、フランスのパリで開催された「第33回Festival Automobile International(国際自動車フェスティバル)」において「Most Beautiful Concept Car of the Year賞(最も美しいコンセプトカー)」に選出されるなど多方面から高い評価を受けています。

このデザインプロジェクトは、2019年秋にスタートしました。同年11月にモナコ公国で行われた「FIAグランツーリスモ チャンピオンシップ」のワールドファイナル会場にてイメージスケッチが公開され、『グランツーリスモSPORT』の2020年アップデートで追加されることが発表されました。その後ポリフォニー・デジタルとマツダデザインの間で頻繁に意見交換を行いながら、デザインをブラッシュアップ。モデリング作業を進めました。

MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTは、FIA GT3車両規則やレースカーに必要な性能要件が反映されています。キャビン、ドア形状はGT3車両規定に準じてオリジナルのままを維持しながら、前後のタイヤ/トレッド拡大に伴ってワイドフェンダー化。空力性能向上とエンジンルーム内の冷却を両立する大型エンジンフードアウトレット、冷却性能やフロントダウンフォースをコントロールするフロントロワスポイラー、リア部のダウンフォースを高め後輪のトラクションを確保するリアスポイラーとアンダーディフューザーなどを備えています。前面投影面積増加は空力性能を向上させるために最小限に抑え、車高を下げて低く構えるようなプロポーションを追求。インテリアの不要部材の取り外しや重量物の材質置換などによって軽量化・低重心化を進め、理想的な前後重量配分48:52を実現しました。コクピットは、レース中の操作感を重視し各機能を配置。特にステアリングホイールは操作性を高めた専用デザインを採用しています。人間工学を追求して開発したマツダ車のインテリアレイアウトは、いずれの車種でも共通して高い評価を得ています。同じようにMAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTでも、シート形状をはじめ、ドライビングポジションおよびペダル配置と運転中の視界確保は、最重点項目として全ての機能に優先しています。ロードカーでもバーチャルレースカーでも、「人間中心」というフィロソフィーは共通です。
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MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTは、量産車両の開発と同様に、各部のデザインスケッチワークからスタートし、3Dデジタルモデリングを経て、細部にわたる最終デザインを完成。ポリフォニー・デジタルの高いモデリング技術により、競争力の高いGr3.バーチャルレースカーとして誕生しました。
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チーフデザイナー・メッセージ

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MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT チーフデザイナー
マツダ株式会社 デザイン本部 アドバンスデザインステジオ
岩尾 典史 (いわお・のりひと)
1993年入社。
CX-5、CX-3のエクステリアデザインや、
ショーカー、コンセプトカーを手がける。
2012年から3年間の北米
マツダ・デザインスタジオ駐在時には
LM55 VISIONをコンセプトワークから担当。
その後、MAZDA RX-VISION(2015)、MAZDA VISION COUPE(2017)、
MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPTにチーフデザイナーとして携わった。
私たちは、2016年フランスにおいて、「Most Beautiful Concept Car of the Year賞」を受賞し、最も美しいコンセプトカーと評されたFRスポーツコンセプトMAZDA RX-VISIONをベースに世界一美しく速いGT3レースカーを目指してデザインしました。特に外観は、無駄を排除し、機能的な美しさを追求しています。魂を込めてデザイン開発するのは、量産車やコンセプトカーだけでなくこのバーチャルレースカーも同じです。今回はマツダのエクステリア、インテリアデザイナーとともにポリフォニー・デジタルのデジタルモデラーが力を合わせ、共創の精神でこのクルマを作り上げました。

初期段階から貫いたのは、すべてのマツダ車に共通する「人間中心」という開発思想です。我々デザイン本部には担当役員はじめクルマ好きが多く、「グランツーリスモ」シリーズやモータースポーツに精通している仲間も多数いるため、レース中のクルマの挙動や操作系については彼らのアドバイスも参考にしながら、実際にコースを走らせる姿をイメージしてデザイン作業を進めました。造形としての美しさとレースカーとしての機能や性能、そしてレギュレーションを全て満足させることは、まさに針に糸を通すような作業でしたが、私たちの志に共感いただき、幾度となく修正作業にご協力いただいたポリフォニー・デジタルのメンバーの皆様に心より感謝いたします。

我々のひとつの「ありたい姿」をバーチャルの世界に具現化したこの「MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT」は、『グランツーリスモSPORT』の中でイキイキと走るマシンに仕上がりました。是非、世界中の皆様に楽しんでいただきたいと願っております。

MAZDA RX-VISION GT3 CONCEPT

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