社員紹介

技術系

先行研究(技研)

滝沢 知也

TOMOYA TAKIZAWA

技術研究所
先端材料研究部門

2010年入社
総合理工学研究科
材料物理科学専攻


 

マツダを選んだ理由

環境性能と走る歓びの両立を目指す姿勢に惹かれ、
環境を考慮する材料開発を担当。

就職活動を始めるにあたって、私は学生時代の専攻である材料の知識をいかし、かつ日常生活で活躍する姿を実感できる製品作りに携わりたいと考えていました。特に、交通手段やレジャーなど様々な場面で活躍する自動車に興味を持ち、自動車メーカーを中心に就職活動を行いました。マツダに興味をもったきっかけは、環境フォーラムでのRX-8ハイドロジェンREの試乗です。当時、環境技術といえばコンパクトカーというイメージを持っていた私にとって、環境性能と走る歓びの両立を目指す姿勢が印象に残り、マツダを志望するに至りました。現在は、ディーゼルエンジンから排出される煤を浄化する触媒の材料開発を担当しています。研究開発に加えて、実際の運転条件における耐久性・製造しやすい工程など、学生の頃よりも検討の幅が広くなり大変ですが、作った材料がクリーンな自動車の実現に役立つ姿を目指して、充実した毎日を送っています。

マツダで実現したいこと

あっ!と驚くような技術を作り続け、
その技術を実生活まで確実に届けたい。

私の目標は2つあります。1つは同僚や業界の人たちが、あっ!と驚くような技術を作り続けることです。現在の担当である排気ガス浄化触媒は、原子レベルの化学反応が対象ということもあり、非常に複雑な研究テーマといえます。一方で、複雑ということは未だ試されていない視点も多く、挑戦しがいのある分野ともいえます。マツダでは、研究の価値を示せば、挑戦させてもらえることが多いので、材料の進化に向けた構想を練りつつ、どこまで材料の性能を高められるか挑戦し続けています。もう1つは、自分たちが作った技術を実生活まで確実に届けることです。技術を商品として送り出すためには、性能の向上に加えて、耐久性・量産工程といった幅広い視点での検討を行う必要があります。そのためには、材料だけでなく自動車全体の知識を深める必要があります。入社当初はわからないことだらけでしたが、日々の業務や先輩社員のアドバイスを吸収しながら目標の実現を目指しています。

苦労話や面白さ・やりがい

自分と違う担当の同期と意見を出し合い、
直面した困難を乗り越えることができた。

 研究開発をするにあたって、現象を観察して正しく理解することは重要です。そのためには、前例の少ない実験に挑戦したり、ときには実験装置も自分たちで作るなど、難しい課題に直面することもあります。
 エンジン部品の開発を担当していた頃、まさにこれらの課題に直面しました。実験計画の許可は得たもののどうやって計測したものか、と悩んでいたときに助けてくれたのが実験担当の同期でした。実験担当の視点からどうすれば精度よく計測できるか、設計担当の視点からどうすれば計測を実現できる装置をつくれるか、実験室でお互いに意見を出しあったのはいい思い出です。装置の図面を作成する際も、先輩社員や他部門の方々からアドバイスやサポートをいただくことでなんとか実験装置の試作にこぎつけました。こうして苦労しながらも、多くの人たちに協力をいただきながら完成した装置の実物を目にしたときは、感慨深いものがありました。

学生時代に学んだことの活かし方

学生時代に身に付けた考え方はどんな領域でも応用でき、
経験がないことは伸び代につながる。

 一見、自動車や担当業務に関係がなさそうな専攻にみえても、学生時代に身に付けた考え方はどんな領域でも応用できるものであり、むしろ他の人にはない貴重な考え方だと思います。
 私は学生時代に材料の研究を専攻していましたが、入社直後の担当業務は流体力学を活用したエンジン開発で、配属当初は戸惑った記憶があります。それでも日々の業務を通じて知識を吸収することで担当業務の理解を深めるとともに、担当業務と材料研究の類似点も見つかるようになりました。こうした視点を取り入れることで、担当業務の課題に対して、分野は違えども学生時代の専攻を活かした、自分なりの提案が生まれることがありました。現在は、学生時代の専攻に近い材料開発を担当していますが、3年間のエンジン開発を経験したことで、学生時代とはまた違った視点からも材料開発を行うことができるようになったようにも感じます。
 最初は身に付けることも多く大変なことは確かですが、経験がないことだからこそ自身の伸び代も大きくなり、成長につながると感じました。

学生へのアドバイス

自分の意見を伝えるだけではなく、
相手の話を理解する能力も必要。

 就職活動は初めての経験も多く、戸惑うこともあるかもしれません。ただ、今になって振り返ると、大学の先輩や企業の先輩社員など、様々な立場や業種の人たちと話をすることで視野を広げることができる貴重な時期だったように感じます。一方で、先輩社員の立場としてもいろいろな経験をしたからこそ学生の皆さんに伝えたい、という思いがあります。企業の情報に加えて、自分が将来どうありたいか、様々な視点から考えるきっかけが得られると思うので、まずは積極的に動いてみることが大事だと思います。
 また、私が就職活動を通じて特に重要だと感じたのは相手の話を理解する能力です。面談での質疑や面接では、自分の意見を相手に伝えることは最重要ですが、一方通行になってしまってはお互いに十分な理解ができなくなると思います。面談というと身構えてしまいがちですが、会話をするという認識で臨むことで、緊張もほぐれるとともに建設的な話し合いができたように思います。

1日のスケジュール

07:45 出勤

マツダはフレックス制を採用しているので、交通量が少ない朝の早い時間帯に出勤しています。出社したら作業着に着替えて、メールチェックと当日の予定を確認します。日中は会議が入ることや、複数の実験を並行で進めることが多いので、効率的に業務を進められるように朝のうちに準備して評価を開始します。


11:00 チームミーティング

チームミーティングは週に1度行われます。ディーゼルエンジン用触媒の開発を担当するメンバーが実験・考察結果を持ち寄って議論します。計画の進み具合といった話もあれば、将来の触媒のあり方といったスケールの大きな話になることもあり、入社前に思っていたよりも自由な議論をするように感じます。また、月に1度、ガソリン・ディーゼルをあわせた技術討論もあり、この場では特に技術的な視点で各々の結果について議論します。


15:00 打ち合わせ

研究によって新しい技術を作るのも大事ですが、実際に量産するためには社外のメーカーさんの協力が必要不可欠です。マツダで研究している技術をどうやって量産するか、社内外のエンジニアとともに打ち合わせを行うことで、量産化に向けた開発を着実に進めることができます。


17:00 実験結果の考察・計画の修正

午前中に開始していた実験結果の整理・考察を行います。結果の解釈に加えて、必要に応じて計画に修正を加えることで、適切な時期に優れた技術を提案できるように開発を進めます。


18:30 退勤

翌日の予定を整理して帰宅します。フレックスなので早めに出勤している分16:30くらいに帰ることもあり、自由に時間をとることができます。気分転換にランニングをしたり、週末であれば深夜発で旅行に出かけるなど、プライベートと仕事を両立しやすい環境だと思います。


休日の過ごし方

広島は海も山も川も近く、様々な場所がコンパクトにまとまった環境だと思います。私は広島に来てから海釣りを始めましたが、シーズン時期では同期の友人と毎週のように海に出かけています。特に自分の車を購入してからは行動範囲も大きく広がり、四国や九州といった、これまで行く機会が少なかった場所へ旅行することが増えました。