技術開発長期ビジョン

技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」に基づき、2030年に向けた新たな技術・商品の開発方針を発表しました。

2021年6月17日 ニュースリリース

サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030

マツダは、2030年を見据えた技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を2017年8月に公表しました。

これまでマツダは、2007年に発表した技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」にもとづき、「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」の両立に取り組んでまいりました。そしてこのたび、世界の自動車産業を取り巻く環境の急激な変化を踏まえ、より長期的な視野に立ち、クルマの持つ魅力である「走る歓び」によって、「地球」、「社会」、「人」それぞれの課題解決を目指す新しいチャレンジ「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を策定しました。

「地球」領域

環境保全の取り組みにより、豊かで美しい地球と永続的に共存できる未来を築いていきます。

<アプローチ>
  • ■ クルマのライフサイクル全体を視野に入れて、「Well-to-Wheel(燃料採掘から車両走行まで)」の考え方にもとづき、本質的なCO2削減に向けた取り組みを本格化。
  • ■ 「Well-to-Wheel」での企業平均CO2排出量を、2050年までに2010年比90%削減することを視野に、2030年までに50%削減を目標とする。
  • ■ そのために、実用環境下における燃費改善とエミッションのクリーン化の効果を最大化することを方針とする。
  • ■ この方針にもとづき、今後も世界的に大多数を占めると予測され、CO2の削減に最も効果のある内燃機関の理想を徹底的に追求し、効率的な電動化技術と組み合わせて導入。
  • ■ さらに、クリーン発電地域や、大気汚染抑制のための自動車に関する規制がある地域に対して、EVなどの電気駆動技術を2019年から展開。

「社会」領域

安心・安全なクルマと社会の実現により、全ての人が全ての地域で自由に移動し、心豊かに生活できる仕組みを創造し、築いていきます。

<アプローチ>
  • ■ 事故のないクルマ社会の実現に向け、「MAZDA PROACTIVE SAFETY(マツダ・プロアクティブ・セーフティ)」の思想にもとづくさらなる安全技術の進化を追究。
  • ■ 正しいドライビングポジション、ペダルレイアウト、良好な視界視認性などの基本安全技術の継続的進化と標準装備化。
  • ■ 人間の認知、判断をサポートする先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」の標準装備化を推進。既に標準装備化を始めた日本に加え、2018年以降順次グローバルにも拡大。
  • ■ 人間中心の自動運転コンセプト「Mazda Co-Pilot Concept(マツダ・コ・パイロット・コンセプト)※1」にもとづいて開発を進めている自動運転技術の実証実験を2020年に開始。2025年までに標準装備化を目指す。
  • ■ コネクティビティ技術の活用により、クルマを使う人が交通弱者や過疎地での移動を支える役割を担えるビジネスモデルを創造。

「人」の領域

「走る歓び」にあふれたクルマを通じて、地球を守り、社会を豊かにすることで、人々に心の充足を提供し、心を健康にします。

<アプローチ>
  • ■ 人の能力を引き出し、心と体を活性化させる「人馬一体」感のさらなる追究。
  • ■ 「クルマに命を与える」という哲学のもと、クルマのデザインを芸術の域まで高め、見る人全ての心を豊かにする「魂動デザイン」のさらなる進化。

※1 人間を中心に考えるマツダ独自の自動運転技術開発コンセプト。人間が心と身体を活性化させながら、イキイキと運転している一方で、クルマは人間と車両の動きをしっかりと把握し、仮想運転をしている状態。そして、意識喪失などの不測の事態においてはクルマがオーバーライドして自動で外部に緊急連絡するとともに、最適な場所にクルマが自動運転し、周辺を含めて安全な状態を維持する。