SKYACTIV TECHNOLOGY

SKYACTIV TECHNOLOGY

SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS

図1:SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICSの概念

図1:SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICSの概念

「人馬一体」の走りをさらに進化させ、

「走る歓び」をすべての人に

「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」


マツダの人馬一体への飽くなき挑戦が生み出した新しいブレークスルー、それが「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS(スカイアクティブ ビークル ダイナミクス)」。SKYACTIV とは、「限界に捉われることなく、のびのびと自由な発想で究極の効率を追求し、“未来に続く青空” と”走る歓び“ をすべての人に」を方針とする取り組み姿勢や技術開発アプローチの総称です。
新世代技術「SKYACTIV 技術」のひとつであるSKYACTIV-VEHICLE DYNAMICSは、エンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーなどのSKYACTIV 技術の個々のユニットを統合的に制御することで、マツダの提供価値の根幹である「人馬一体」の走行性能を高める新世代車両運動制御技術の総称です。

  

エンジンでシャシー性能を高める新発想の制御技術「G-Vectoring Control」


SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS の第一弾、それが「G-ベクタリング コントロール(G-Vectoring Control、以下GVC)」。
マツダはこれまでも、「人馬一体」の走りに欠かせない減速・旋回・加速といった車両運動の連係性、すなわち「なめらかなG(加速度)のつながり」を追求してきました。これを「ダイナミクス性能の統一感」と呼び、ブレーキ・ハンドル・アクセルなどの操作感や応答性に一貫性を持たせることで、人が運転しやすい車両特性を実現してきました。
図2:「ダイナミクス性能の統一感」
図2:「ダイナミクス性能の統一感」

GVCは、マツダがこれまで取り組んできた「統一感」をさらに進化させるため、「エンジンでシャシー性能を高める」という新発想と、人間中心の開発思想に基づいて開発されました。機械の効率のみを考えて制御するのではなく、「人間を中心に、人間の特性に基づいてクルマがどうあるべきかを考える」という開発哲学に基づいて、より多くの人に「なめらかなGのつながり」を提供します。

図3:G-Vectoring Controlの概念図
図3:G-Vectoring Controlの概念図

図4:GVCの作動イメージ
図4:GVCの作動イメージ

GVCはドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させることで、これまで別々に制御されていた横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールし、4輪への接地荷重を最適化してスムーズで効率的な車両挙動を実現する世界初の制御技術です。タイヤの接地状態の最適化によって車両がよりドライバーの意図通りに動くようになることで、無意識のものも含めたハンドルの修正操作が減少。思った通りのラインに沿って走ることができるようになり、クルマとの一体感が増して運転への自信が高まるほか、長距離運転などでの疲労蓄積も抑制されます。
またドライバーや同乗者にかかるGの変化がよりスムースになることで、体の揺れが減って乗り心地や快適性が高まります。さらには、雨の日や雪道などの滑りやすい路面での操縦性と安定性も改善し、運転時の接地感や安心感が高まります。

*G-Vectoring Control:車両の加速度(G)を方向付ける(Vectoring)制御(Control)

  

GVCの作動メカニズム


GVCでは、タイヤのパフォーマンスを最大化するために、タイヤにかかる接地荷重に着目。ドライバーがハンドルを切り始めた瞬間、GVCはエンジンの駆動トルクを制御して減速Gを発生し、前輪への荷重移動を行います。

これによって前輪のタイヤグリップを増加させ、車両の応答性を向上させます。その後、ドライバーがハンドルを一定舵角で保持したときには、瞬時にエンジンの駆動トルクを復元して後輪への荷重移動を行い、車両の安定性を向上させます。
この一連の荷重移動によって、前後輪タイヤのグリップをより引き出し、ドライバーの意図に応じて車両の応答性や安定性を高めます。

図5:荷重のかかるイメージ
図5:荷重のかかるイメージ

 図6:GVCの制御則
図6:GVCの制御則

  

図7:コーナリング時における舵角とGの関係
図7:コーナリング時における舵角とGの関係

● 人間中心の発想で、自然な制御効果を実現するGVC


GVCの制御はとても自然で、ドライバーや同乗者に違和感を一切与えません。これは、人間中心の開発思想に基づき、人間の感覚に合わせた制御の反応速度と量を実現しているためです。ドライバーがハンドルを操作してから減速度が発生するまでの応答時間は人間の知覚時間よりも速く、GVCが付加する減速度は通常わずか0.01G以下と、微小なコントロールがなされます。ドライバーの操作では不可能なほど緻密で速い制御を行うことで、自然な運転フィーリングの向上が得られる点は、この技術の特長の一つです。

 

● GVCの高い展開性 


GVCは、緻密に駆動トルクをコントロールできるSKYACTIV エンジンと、理想的な車両挙動を提供するSKYACTIV シャシーの存在によって実現した技術です。一方で、SKYACTIV 技術の搭載モデルであれば、駆動方式やセグメントによらず様々なモデルに展開することが可能な汎用性の高い技術です。またソフトウェアの制御ロジックによってシステムを成立させているため、新たな専用部品の追加による重量増などもありません。今後マツダでは、ほぼすべての新世代商品にGVCを搭載していく予定です。

  

GVC のベネフィット

GVCはドライバーの運転技量によらず、低速からの日常走行、高速直進走行、ワインディング走行や緊急回避時など、幅広い走行シーンで一貫した効果を発揮。以下のようなベネフィットを提供します。

1)思った通りに走れて、運転への自信が高まる

ドライバーは直線でもカーブでも、車線に沿って走るためにハンドルを操作しています。しかし、路面の凹凸やうねりなど外乱の影響によって想定した走行ラインに対してズレが生じるため、ドライバーは常にハンドルの修正操作を行っています。GVCは微小なハンドル操作の応答性も向上させるため、この修正操作の量や頻度を格段に減らしてくれます。
そのためドライバーは思った通りのラインに沿って走ることができ、クルマとの一体感が増して運転への自信が高まります。

図8:GVCによる操舵応答の改善

図8:GVCによる操舵応答の改善

図9:GVCによる修正操舵負担の低減

図9:GVCによる修正操舵負担の低減

2)疲労の蓄積を抑制し、快適なドライブを楽しめる

図10:GVCによる体の揺れの抑制
図10:GVCによる体の揺れの抑制

ハンドルの修正操作はドライバーに少しずつ負担をかけ、疲労として蓄積されていきます。GVCはこの修正操作を減らすため、長距離運転での疲労の蓄積を抑制します。また、GVCによって乗員にかかるGの変化がなめらかになることで、ドライバーや同乗者の頭部や体の揺れが抑制され、より快適なドライブを楽しむことができます。

* 30km/h,横加速度 0.4Gdeno左旋回時の助手席比較(自社調べ)

3) 安定したクルマの動きによって、安心感が高まる

GVCは、シーンに応じた接地荷重の最適化によってクルマの操縦性と安定性を同時に高めるため、雨の日や雪道、悪路など厳しい道路状況でも高い効果を発揮します。また突然の障害物を回避する際などにも、車両挙動をより安定させます。タイヤが路面をしっかりとつかむ「接地感」をあらゆるシーンで提供し、乗る人すべての安心感が格段に高まります。

80km/h レーンチェンジでの車両挙動

図11:緊急回避シーンでの効果例

図11:緊急回避シーンでの効果例

図11:緊急回避シーンでの効果例

応答性:ハンドルを切った時に前輪が滑らず瞬時に反応

図12:雪道での効果例

安定性:ハンドルを戻した時に後輪が滑らずクルマの挙動が安定

図12:雪道での効果例

図12:雪道での効果例

トランスミッション

プラットフォーム

ダイナミクス

SKYACTIV TECHNOLOGYのさらに詳しい技術情報について

マツダ技報にて、SKYACTIV TECHNOLOGYなど各種研究開発の成果を論文形式で紹介しています。各論文はPDFファイルで閲覧・ダウンロードできます。

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※各技術の適用および数値は、車種・グレード・仕様などにより異なります。

  

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