SKYACTIV TECHNOLOGY

SKYACTIV TECHNOLOGY

SKYACTIV-G

世界一の高圧縮比(14.0)を達成し、燃費と低中速トルクを従来比で15%改善した新世代高効率直噴ガソリンエンジン

SKYACTIV-G(スカイアクティブ ジー)の特長

・量産ガソリンエンジンとして世界で初めて高圧縮比(14.0)を実現
・高圧縮燃焼によりエンジンの効率を大幅に高め、従来比で燃費・トルクをともに15%向上
・低中速トルクの増大による実用域での使いやすさ向上
・高圧縮比を実現する4-2-1排気システム、キャビティ付ピストン、マルチホールインジェクターなどの採用

※15%の燃費・トルク改善は、SKYACTIV以前のエンジンと比較した場合のエンジン単体の改善率です。
仕向地や搭載車種、組み合わされるトランスミッションの種類により、圧縮比の数値、燃費・トルク改善率は変わることがあります。

高圧縮比エンジンの課題であったノッキング(異常燃焼)

近年のガソリンエンジンの圧縮比は10~12程度であることが一般的ですが、理論的には圧縮比を10から15まで高めると、約9%の熱効率改善が期待できます。それにもかかわらず、これまでガソリンエンジンの高圧縮比化がさほど進んでいない理由の一つは、ノッキングにより出力が大幅に下がるためです。(図1)

ノッキングとは燃料と空気の混合気が高温高圧にさらされた際、正常な燃焼が終了する前に自己着火を起こす異常燃焼のことで不快な音や騒音を発生させます。圧縮比を高めると圧縮上死点付近の温度が高くなるためにノッキングが発生しやすくなります。

図1:高圧縮比化によるトルクの低下

圧縮上死点温度を低減するためには、排気されずに燃焼室内に残る高温の残留ガスを低減することが効果的です。例えば、圧縮比が10、残留ガスの温度が750℃、新気の温度を25℃と想定した場合、残留ガスが10%残っていると、圧縮前のシリンダー内の 温度は約70℃上昇し、圧縮上死点温度では約160℃も上昇する計算となります。つまり、残留ガス量のノッキングへの影響は甚大であるといえます。例えば、残留ガスを8%から4%に半減すれば、圧縮比を3 上げても、圧縮上死点温度は同じという計算になります(図2)。

SKYACTIV-Gではこの残留ガスの低減に着目し、超高圧縮比を実現しました。

図2:残留ガス低減の効果

ノッキングを克服する主要技術

図3:4-2-1排気システムによる残留ガス低減

4-2-1排気システム

ノッキングの発生要因である残留ガスを大幅に低減する手法の一つに4-2-1排気システムがあります。排気経路が短いと、図3に示すように、例えば3番気筒の排気バルブが開いた直後に発生する高圧の排気圧力波が、排気行程を終え吸気行程を迎えようとしている1番気筒に到達します。このため、一度排出された排気ガスが再び燃焼室内に押し戻されることで高温の残留排気ガス量が増大します。短い排気管の場合、高圧波が他気筒へ短時間で到達するため、低回転から高回転までこの悪影響が続きます。

長い4-2-1排気システムでは、高圧波が他気筒に伝わるのに時間がかかるためこの悪影響は極低回転域に限られ、ほぼ全回転速度域で残留ガスの低減を図ることができます。また、実用域のトルク向上のため600mm超の管長が必要でしたが、ループ型排気管を採用することで省スペース化を行いました。

4-2-1排気システムの最大の課題は、触媒までの距離が長いため排気ガスの温度が低下し、触媒の早期活性化ができないことです。点火時期を遅らせることで排気ガス温度を上昇させることができますが、遅らせ過ぎると燃焼が不安定になります。SKYACTIV-G では始動後点火時期を大幅に遅らせてもエンジンが不安定とならない燃焼を実現しました。

ピストン上面には図4に示すようなキャビティー(へこみ)を設け、さらに燃料噴射を最適化し、プラグ周りに成層混合気が生成されるようにしたことで、そのような燃焼が可能となりました。またキャビティーを設けることで、初期の火炎がピストンに接触し、冷却損失が発生するという問題も解消できました。

図4:キャビティー付きピストン

燃焼の改善

ノッキングの回避のため、燃焼期間の短縮にも取り組みました。燃焼期間を短縮すれば、未燃混合気が高温状態にさらされる時間が短縮され、ノッキングが発生する前に正常燃焼を完了させることができます。具体的には、空気流動の強化、噴射圧力の強化、マルチホールインジェクターによる噴霧特性改善などにより従来以上に均質で流動の強い混合気を生成していると共に、キャビティー付きピストンを採用することで燃焼初期の火炎がピストンに当たり成長が阻害されることを回避しています。

トランスミッション

プラットフォーム

ダイナミクス

SKYACTIV TECHNOLOGYのさらに詳しい技術情報について

マツダ技報にて、SKYACTIV TECHNOLOGYなど各種研究開発の成果を論文形式で紹介しています。各論文はPDFファイルで閲覧・ダウンロードできます。

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※各技術の適用および数値は、車種・グレード・仕様などにより異なります。

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