環境技術

その他の技術

貴金属シングルナノ触媒技術

シングルナノテクノロジーにより、
高価な貴金属を大幅に削減

自動車用触媒では、その構成材料である貴金属の表面で、有害な排ガス成分を無害なガスにかえています。すなわち、いかに貴金属の表面積を大きくし、かつ劣化(凝集)させずに維持させるかが触媒技術のカギとなります。従来は、ベースとなる触媒材料表面に貴金属を付着させる構造を採用していましたが、この構造では、排出ガスによる熱で貴金属が移動・凝集して、大きな粒子になります。それにより貴金属の表面積が減り、触媒性能が低下するため、あらかじめ多くの貴金属を使用する必要がありました。 マツダはこれを克服するために、シングルナノテクノロジー(※)を応用した技術を駆使し、貴金属を触媒材料に埋め込んだ独自の新触媒構造を実現しました。

シングルナノテクノロジーにより、高価な貴金属を大幅に削減

※ シングルナノテクノロジー:ナノテクノロジーよりさらに微細な材料構造を制御する技術

新触媒技術による貴金属分散モデル

 
新触媒技術による貴金属分散モデル

この触媒は2つの特長を備えています。
1.貴金属の凝集による熱劣化を抑制
2.浄化反応に必要な酸素の吸収、放出性能が大幅に向上

これらの特長によって、使用する貴金属量を当社従来比70~90%削減しても十分な浄化性能を有し、同時に過酷な使用条件でも浄化性能がほとんど劣化しない構造を実現しました。

この技術により、現在、ガソリンエンジンの排出ガスを浄化する三元触媒に用いられている白金、パラジウム、ロジウムなどの高価な貴金属の使用量を大幅に削減することが可能になりました。

直結触媒およびディーゼルエンジンへの採用


上記の「貴金属シングルナノ触媒技術」は、ガソリンエンジン用床下触媒に用いられてきましたが、2011年からは、耐熱性や低温時の排出ガス浄化性能を高めることで、より使用条件の厳しい直結触媒への適用も可能となりました。

貴金属をサポート材に固定させるだけでなく、サポート材自体も耐熱性に優れる酸化物系セラミックに固定し、凝集による劣化を抑制することにより、条件の厳しい直結触媒での使用を可能にしました。これにより、レアメタル(貴金属)だけでなく、サポート材に使われるレアアースなどの希少資源の使用量をさらに削減することを可能にしました。

この技術は、2011年7月のSKYACTIV-G1.3を搭載したデミオをはじめとし、SKYACTIVエンジン車に順次採用されています。また、ディーゼルエンジンの煤を除去するデーゼルパティキュレートフィルター(DPF)触媒にも適しており、新世代クリーンディーゼルエンジンSKYACTIV-Dに採用しています。

貴金属シングルナノ粒子触媒技術
貴金属シングルナノ粒子触媒技術