ロードスター

ロードスター(1989年~)

第2章:設計コンセプト

マツダのライトウェイトスポーツカーである〈ロードスター〉は、60年代のものをコピーしたのではない。日本から世界へ発信するクルマである。そして、「人馬一体」の言葉で、日本文化の真髄を籠めようとしていた。

必要のないものは極力そぎ落とし、クルマの本質を磨き上げていく。そのためには、エンジンの馬力が大きい方がいいとか、装備も色々あったほうがいいというような考えは排除し、肥大化を抑えた。コストはぎりぎりまで切り詰めるが、だからといって「人馬一体」の境地を極めるため、必要とあれば思い切った設計をためらうことはなかった。

たとえば、ボンネットフードにアルミを用いることで、重心を下げ、操縦安定性と運転操作の的確さを向上させた。排気には、鋳鉄製に替えてステンレス製のパイプを使い、排ガスの流れを理想に近づけた。スポーツカーだから他のクルマとは違うべきだという、明確な意思がこめられていた。

< BACK               NEXT >


このページを見たあなたへのおすすめ

  • 挑み続けるマツダのルーツ
  • ロードスター ローンチビデオ
  • モータースポーツ