CSR

商品・技術開発における取り組み

マツダはサステイナブルな社会の実現に向け、独自技術の開発に積極的に取り組んでいます。
2007年3月、「マツダ車をご購入いただいたすべてのお客さまに『走る歓び』と『優れた環境・安全性能』を提供する」ことを基本ポリシーとする技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」を発表しました。環境性能面では次の考え方に基づき、取り組みを進めています。

エネルギー/温暖化対策

商品環境性能についてのマツダの考え方

世界で自動車の保有台数が増加する中、私たち自動車メーカーは排出ガスのクリーン化による大気汚染の防止や、燃費向上によるCO2排出量削減、さらには枯渇が危惧される化石燃料への依存低減などに、これまで以上に取り組んでいかなければなりません。このような自動車業界が抱える環境課題に対して、地域、車両特性、燃料特性などのさまざまな側面を考慮した「複数の解決策(マルチソリューション)」を準備しておく必要があると考えています。

自動車業界での環境課題と取り組み

自動車業界での環境課題と取り組み

2020年までにマツダ車の全車平均燃費を50%向上

技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」のもと、燃費向上によりCO2排出量を削減し、マツダ車をご購入いただいた全てのお客さまに走る歓びと優れた環境性能を提供していきます。マツダは、2015年4月、新たに「2020年までに、グローバルで販売するマツダ車の全車平均燃費を2008年比で50%向上させる」という目標を掲げました。

全車平均燃費の向上

全車平均燃費の向上

※1 GEN=Generationの略。
※2 2015年度末時点で、グローバルで販売するマツダ車の全車平均燃費は2008年比で26%改善した(目標:30%)。(グローバル燃費向上とお客さまのニーズを両立させたことによる。目標設定時の想定販売モデル構成比率ベースでは2008年比30%向上をほぼ達成したが、想定を上回るクロスオーバーSUVニーズにより販売モデル構成比率実績が変化)

「ビルディングブロック戦略」の推進

マツダ車の燃費向上の目標達成に向け、「ビルディングブロック戦略」を採用しています。
マツダは、2020年時点でもグローバル市場における自動車の主要なエネルギーは石油であり、動力技術は内燃機関が主流だと予測しています。
この予測に基づき、ビルディングブロック戦略では、まず、エンジンの熱効率改善や車両の軽量化などのベース技術を優先的に改善し、さらに段階的に電気デバイス(アイドリングストップシステム、減速エネルギー回生システム、ハイブリッドシステムなど)を導入していきます。これは、一部の環境対応車に大きく依存することなく、特別なインフラ整備のない新興国を含む世界中のお客さまにも手の届きやすい価格で環境性能に優れたクルマを提供することで、グローバルで効果的にCO2の総排出量を削減するアプローチです。

環境技術の採用拡大展望(~2020)
パワートレイン(動力系)技術のグローバル市場に占める割合のイメージ

環境技術の採用拡大展望(〜2020)

※3 家庭用電源で電池を充電できるハイブリッド車。
※4 減速時に生じるエネルギーを電気に置き換えて再利用するシステム。

SKYACTIV技術による「ベース技術」の徹底的な改善

革新的なベース技術の総称が「SKYACTIV技術」です。SKYACTIV技術で、クルマの基本性能となるエンジンやトランスミッションなどのパワートレインの効率改善や車両の軽量化、空力特性などのベース技術の徹底的な改善を行っています。2011年に「SKYACTIV-G」を搭載した新型デミオ(国内モデル)の導入以降、順次グローバルにSKYACTIV技術搭載車種を拡大し、2012年に発売したCX-5以降、SKYACTIV技術をフル搭載した車種を拡大し、2016年3月末時点で搭載比率は86%を達成しました。

電気デバイス技術の段階的導入

ビルディングブロック戦略に基づき、以下の3stepで、ベース技術と電気デバイス技術を組み合わせていきます。

電気デバイス技術の段階的実用化
(ビルディングブロック戦略)

電気デバイス技術の段階的実用化

※5 家庭用電源で電池を充電できるハイブリッド車。

Step-1 バッテリーマネジメント技術(アイドリングストップ機構「i-stop」)

一時停止時に自動的にエンジンを停止して燃費を向上させる機構で、同技術単体で約7~10%の燃費向上(国内モデル)が可能。2009年にアクセラ/Mazda3に搭載以降、順次搭載車種を拡大。

Step-2 減速エネルギー回生技術(減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」)

乗用車用として世界で初めて蓄電器にキャパシター※6を採用した減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」(アイ・イーループ)を開発。減速時に発生するエネルギーを電気として回収し、クルマが必要とする電気エネルギーとして再利用することで燃費を改善。2012年発売のアテンザ/Mazda6搭載以降、順次搭載車種を拡大。

減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」

クルマはヘッドランプやエアコン、オーディオなどの電装品が搭載されているため電力が欠かせません。その電力はエンジンの力を使いオルタネーターという発電機を回すことで生み出されており、一般的にエンジン出力の約10%は走行のためではなく電装品のために使用されていると言われています。
i-ELOOP開発にあたっては発電するためのエンジンの負荷をゼロにすることを目指しました。

新型デミオ搭載「i-ELOOP」

Step-3 モーター駆動技術(ハイブリッドシステム「SKYACTIV-HYBRID」)

一般的にエンジンではエネルギー効率が悪いとされる低回転・低負荷時に、電気モーターで走行をアシストすることでクルマ全体のエネルギー効率を向上させるシステム。発進時はモーター主体、一定速走行や加速時はエンジンとモーターのパワーの効果的な組み合わせで走行、減速時にはモーターが発電機として作用して減速エネルギーを電気へ変換して再利用する。2013年発売のアクセラ(国内仕様)に搭載。

※6 「電気2重層」の原理を利用した、電気を電気のまま(エネルギーの化学反応なしに)充放電することが可能な蓄電器。


TOPICS

究極の内燃機関を追求しさらなるCO2排出量削減・燃費改善を実現

クルマの内燃機関は、燃料の熱量のうちエネルギーとして取り出しているのはおよそ30%に過ぎず、その他の70%は失われていると言われています。マツダは、「できるだけ理想の燃焼状態に新型エンジンを近づけることができれば、燃費効率と環境性能の改善は十分に可能」との考えのもと、究極の内燃機関を追求しています。内燃機関の熱効率を支配する7つの制御因子を特定し、理想状態に近づける取り組みをガソリンとディーゼル両面から進め、SKYACTIVエンジンを開発し搭載車種を順次拡大してきました。今後もさらなるCO2排出量削減、燃費改善を進めています。

サステイナブル“Zoom-Zoom”フォーラム2014 in 広島


ベース技術(SKYACTIV技術)と電気デバイス技術
   名称 特徴
SKYACTIV技術 SKYACTIV-G

新世代高効率直噴ガソリンエンジン
高い燃費性能、高トルク

SKYACTIV-G
SKYACTIV-D

新世代高効率クリーンディーゼルエンジン
高い燃費性能、高価なNOx後処理装置なしで排出ガス規制クリア

SKYACTIV-D
SKYACTIV-DRIVE

新世代高効率オートマチックトランスミッション
ダイレクトなシフトフィール、燃費向上への貢献

SKYACTIV-DRIVE
SKYACTIV-MT

新世代マニュアルトランスミッション
軽快なシフトフィール、コンパクトで軽量

SKYACTIV-MT
SKYACTIV-BODY

軽量高剛性ボティ
軽量化と高剛性の両立、最高レベルの衝突安全性

SKYACTIV-BODY
SKYACTIV-CHASSIS

高性能軽量シャシー
軽量化と高剛性の両立、「走る歓び」を実現する優れた操縦安定性

SKYACTIV-BODY
電気デバイス技術 i-stop

アイドリングストップ機構
一時停止時に自動的にエンジンを停止して燃費向上

i-ELOOP

減速エネルギー回生システム
減速時に発生するエネルギーを電気として回収、クルマが必要とする電気エネルギーとして再利用

SKYACTIV-HYBRID

ハイブリッドシステム
低回転・低負荷時に、電気モーターで走行をアシスト

SKYACTIV技術と電気デバイス技術を搭載した新世代商品※7

ベース技術(SKYACTIV技術)と電気デバイス技術を搭載した新世代商品

※7 搭載モデルは国・地域によって異なります。( )の時期に市場導入したモデルです。