CSR

基本的な考え方

マツダは、人権の尊重は企業活動の基本であると考えています。会社生活において、一人ひとりの尊厳と人格を尊重することは大変重要であり、明るく働きやすい職場でこそ従業員の能力が発揮され、大きな組織力を生み出します。
こうした考えのもと、2000年11月の「マツダ人権宣言」により、社内外を問わず全ての企業活動において、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、年齢、精神もしくは身体の障害、性的指向などによる差別や嫌がらせなど、いかなる人権侵害も容認しないという強い信念に基づき、人権侵害を撤廃する決意であることを発表しています。
人権の取り組みには終わりはないという考えのもと、究極的な目標として問題発生がゼロになることを目指し、活動を続けています。


マツダ人権宣言(2000年11月)

マツダは「人権を尊重し、公正な処遇を行う日本のリーダーカンパニーとなること」をめざします。


また、人権デューデリジェンス※1の視点で、活動の状況を把握し不備を発見、報告、是正、フォローしていく体制と仕組みが必要であると考え、人権を尊重する活動の対象を国内・海外のグループ会社およびサプライヤーにも拡大し、取り組みを進めています。

※1 デューデリジェンス:あるプロジェクト又は組織の活動のライフサイクル全体における、組織の決定及び活動によって起こる、実際の及び潜在的な、社会的、環境的及び経済的なマイナスの影響を回避し軽減する目的で、マイナスの影響を特定する包括的で積極的なプロセス(ISO26000日本規格協会訳より引用)。

規則/ガイドライン

マツダは、「マツダ企業倫理行動規範」の行動原則の中で国際社会の常識・健全な慣行に従うことをうたっています。人権面においても国際連合「世界人権宣言」「ビジネスと人権に関する指導原則」や国際労働機関「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」などの基本原則を踏まえ、人権に関する会社の方針および従業員の行動基準を明確化し、人権の基本理念を浸透させるための取り組みを進めてきました。
具体的には、「セクハラ追放ガイドライン」(1999年)や、「人権侵害撤廃規則」(2000年)を制定して従業員の人権侵害行為を禁止し、良好な就業環境を確保するための事項を定めています。
これらの規則・ガイドラインについては、基本的に内外の諸情勢を勘案した上で必要の都度見直しを行っています。最近の見直しは2012年度に実施しました。

推進体制

役員・本部長クラスがメンバーとなる「人権委員会」が、活動内容を審議しています。
これを受けて、人事室が全社的な人権啓発活動の推進と問題解決に取り組んでいます。
マツダでは、各部門長が人権擁護推進員として各部門の活動をリードし、各事業所および国内・海外グループ会社では、人権担当者が活動をリードしています。
グループ会社については、定期的に情報交換を行い、グループ会社内の深刻な人権問題に関しては、マツダの人事担当役員などマネジメントに報告することで、グループ全体で解決できる体制を構築しています。
年1回実施するグローバル社員意識調査を通じて、人権取り組みの進捗状況や課題の有無を確認し、結果を各マネジメントにフィードバックし、必要に応じて改善を進めています。
サプライヤーについては、「マツダサプライヤーCSRガイドライン」に基づいて、人権面でも社会的責任を果たせるバリューチェーンの構築に努めています。

推進体制図

推進体制図

グローバル社員意識調査 肯定回答率

(連結)

  2013年度 2014年度 2015年度
マツダの人権に関する基本理念や方針を理解している 67% 66% 68%
マツダの人権を侵害する行為に対して適切に対応していると感じている 61% 63% 64%

国内・海外のグループ会社での活動

マツダは、「ONE MAZDA」の考え方のもと、グループ会社の人権擁護活動の推進に努めています。
現在、国内・海外グループ会社では「マツダ人権宣言」に示された基本理念のもと、マツダの「人権侵害撤廃規則」や「セクハラ追放ガイドライン」などを参考に、各国の実情を踏まえた規則・ガイドラインを整備し、グループ全体で人権擁護の取り組みを進めています。さらに、マツダと各グループ会社の人権担当者は定期的な情報交換を行い、各社の状況に応じてマツダから研修・啓発ツールの提供や講師の派遣などを行っています。
2015年度は、グループ会社の人権研修体制確立のための支援や人権ミーティング資料の提供などを行いました。
グループ会社で問題が発生した場合には、職制を通じて報告されますが、それが困難な場合などには従業員から直接、「人権相談デスク」「女性相談デスク」や「マツダ・グローバル・ホットライン」などを通じた報告も受け付けています。

専任相談員による相談窓口

マツダは、専任相談員による相談窓口「人権相談デスク」「女性相談デスク」を設置し、従業員からの人権上の相談に応じ、相談者へのアドバイスや人権侵害からの早期救済など、問題への対応、解決にあたっています。
「秘密厳守」「報復の禁止」「相談者に不利益を与えないこと」を規則に定め、面談、電話、eメールなどを通じて相談を受け付けています。相談事項への対応には速やかに着手し、相談者の就業環境を早期に回復するよう努めるとともに、職場全体の人権尊重の体制が確保されるよう必要な支援を行っています。個々の相談に対してより有効な支援ができるよう、会社生活や家庭生活に関する悩みへのカウンセリングも行っています。
これらの相談窓口は人事室が運営し、受理された案件は定められた手順に従い、全件解決が確認されるまでフォローしています。再発防止に向けては相談者の意向に十分配慮した上で事実関係を調査し、関係部門と連携した取り組みを進めています。

人権侵害撤廃の取り組み

マツダは人権侵害を撤廃していくことを目的にさまざまな取り組みを行っています。問題となる事案が生じた際は、懲戒事例としてイントラネットへの開示や教育・啓発活動を行うなど再発防止策を講じています。対応実績については所定の手順に従って管理・記録され、人権委員会に報告され、より実効性のある全社方針の策定や、再発防止に役立てられています。

研修/啓発活動

マツダでは、人権意識高揚を図るために人権研修や啓発活動を通して全従業員が人権について考える時間を持っています。
従業員の人権意識の現状把握のために、グローバル社員意識調査において人権に関連する質問を設定し、その結果を勘案して、取り組みの見直しや改善策の検討を行っています。2008年3月に、企業として全国で初めて法務省と全国人権擁護委員連合会が主催する「人権擁護功労賞」を受賞しました。

人権研修

昇級・昇進時には社員に対して人権研修の受講を義務付けています。また、役員、幹部社員を対象とした人権講演会なども実施しています。2015年度は昇級・昇進時に加えて、新たな人権リマインド研修を本社工場の管理監督者向けに実施するなど、合わせて約3,900名が受講しました。

  • ■ e-ラーニング「パワハラ編」を2013年度に管理者層に展開。2014年度は、一般社員向けのメニューを追加し、「パワハラへの正しい認識」「適正な指導」「もたらすリスク」について、全社的に認識共有を進めた。2015年度は全社員が再認識するため再度e-ラーニングを実施しました。
  • ■ 社内イントラネットを活用した人権ミニ講座などの情報発信
人権週間社長メッセージ

毎年12月10日の世界人権デーにちなんだ「人権週間」に、社長から全従業員に向けて人権尊重の重要性を喚起するトップメッセージを発信しています。

人権ミーティング

定期的(現業系 年4回、間接系 年2回)に、身近なテーマを題材としたミーティングを職場単位で実施し、従業員が日常的に人権感覚を養えるよう努めています。


人権ミニ講座テーマ(抜粋)

  • ■ 性の多様性(LGBT)
  • ■ パワーハラスメント
  • ■ セクシャルハラスメント
  • ■ さまざまな問題(女性、障がい者、国籍・民族、高齢者、(HIV)感染者など)

その他の人権啓発活動

人権カード(入社時配布)、人権標語の募集など。

人権カード

人権カード

 マツダ単体の取り組み。

社外との連携および地域社会への貢献

マツダは、行政や企業、社外団体などと連携し、地域社会における人権擁護の取り組みにも積極的に協力を行っています。
また、社会貢献の取り組みとして、地域の人権イベントへの参加、人権団体との意見交流、貧困問題への対応、HIV/AIDSケア施設の支援、少数民族の教育支援など、人権に関する取り組みをグローバルで行っています(マツダサステナビリティレポート2016【社会貢献版】)。